IT導入補助金にひと言モノ申す!

IT導入補助金 仕事の話

IT導入補助金、みなさん利用されたでしょうか??やっと1月末に三次公募の事業完了報告が済んで最後の案件が納品です・・・やった、終わった・・・(灰)

弊工房はIT導入支援事業者ではないんですけど、いつもお世話になっている代理店さんが取得されまして、複数案件制作を請け負いました。
そこでこの制度を振り返ってみて、制作現場の目線からよいとこわるいとこ書きなぐってみようと思います。題して、

IT導入補助金にひと言モノ申す!

半分以上わるいところ書きますけどww、別にディスろうってわけじゃないです。結論から言うとこの制度自体はいいと思うので、こうした意見を取り込んでもらってよりよくしてしてもらえたら、という思いです。

さあ、書きますよ。

「ITツール」がそもそも間違っとる

このIT導入補助金事業は、IT導入支援事業者(受注する会社のことね)が「ITツール」というのを登録します。

「ITツール」とはひらたく言うと、WEBサイトやITシステムなんかの構築パッケージみたいなものかな。取扱い製品、例えば「WEBサイト制作・60万円パッケージ」みたいな感じで登録します。
そしてそのITツールを基に受注して制作していきます。

が!そもそもここから間違っとります。仮に企業が10社あったらみな同じツールが当てはまるわけない!ITツールを基にするだけで、結局ゼロベースで打ち合わせがそこから始まるわけですよ。ITツールが受注金額の目安、という役割でしかありません。するとこんなことがおきます。

打ち合わせして構成を組んだら70万円になった。でも60万円パッケージだし・・・。仕方ないこれ削るか、もしくは10万円安くして、となり、必要なのに削って寸足らずな仕様だったり、制作側に金額の負担がかかったり。

お客が違えば仕様も違う、そう、WEBサイトやITシステムは基本オーダー構築なのよ。だからITツールがあるとおかしいことになってしまう。

(実はいろんな人から弊工房に、IT導入支援事業者になって、と頼まれてました。でも取得しなかったのはココの部分がどうしても私の中で受入れられなかったからなんです)

パッケージ化したWEBサイトってあくまで既製品でだいたい最初からその企業に合っていない。結局運用できず社内の人さえ見ない「あるだけサイト」になっちゃうのよ。山ほどこういう例を見てきた。

私が思うにここはきちっと構成表や仕様設計を事前に作成して、それを基に申請する、でいいんじゃないでしょうか。ITツールありきだと制作現場は矛盾する。

制作期間3ケ月はムリ!

IT導入補助金での案件は、交付が決定してから事業実施期間、つまり制作期間はたった3ケ月しかないのよ。画像お借りしました。事業スケジュール(IT導入補助金)

IT導入補助金事業スケジュール

IT導入補助金 事業スケジュール

制作の前には構成提案したり打ち合わせ事項が山ほどあるわけだから、実質制作期間はどのくらいだろう、3ケ月はムリムリ!しかも複数案件重なるからもういっぱいいっぱい・・・必然と昼夜働きづめになります。思いっきり働き方改革と矛盾しとりますゼ!

普段は「短納期FU〇K!」という私でも、納期までに納めないと補助金がおりないからそんなこと言ってられない!やりましたよ。おかげで11月12月1月は死にました・・・。

う~ん3ケ月と設定する何か理由があるのでしょうか・・・そこ知りたい。日にち足らんわ。

制度自体はいい

わるいとこけっこう書きましたけど、実は制度自体はいい!と思っています。

これまでなかなか予算取りできなくて踏み切れなかった企業もこのIT導入補助金きっかけでやったところも多かったです。

実際弊工房では、すべてこれまで井元が提案してきたけど予算がとれなくて泣く泣くお蔵入り、といった案件が今回陽の目を見ました。サイコーと思います。来年度もやってほしい。

また、社内稟議も通りやすかったのではないでしょうか。
実質IT推進の旗振り役は若い社長や跡取り、若い担当者が多いです。年配社長はIT推進に対しては「?」だから、その若い人たちが会社のことを考え一生懸命IT推進をしてもジジイ・・・もとい上層部を説得するのはなかなかむずかしい。

そこへ補助金きっかけであればGOが出やすいわけです。いったんGOが出れば年配者はわからないから実働部隊の若手とIT事業者(まあだいたい若い人たちじゃないかな)がすすめていけます。会社で全額もつわけじゃないしね。

さらにこの制度のいいところは、発注者だけでなく事業者側にもメリットがあるんですよ。事業実施期間が決まっているため、お客の勝手な都合で納期が無駄に延びたりしないから入金のめどが立つ。小規模事業者ほどこれは助かります。

番外編

こんな悪徳業者がいたらしいゾ、って話。別のIT導入事業者の社長から聞きました。

IT導入補助金を使ってある店舗のWEBサイトを発注したい、という初めての代理店から問い合わせがあって見積もりしたそうです。
でも、見積もり金額にいちいち指定が入って途中からこの社長も(なにかおかしいな・・・)と思っていたそう。

フタを空けたら見積もった金額で別の制作会社で決まったそうです。怒った社長が代理店を問い詰めると、補助金を目一杯取りたいともくろみ、高い見積書で申請、実際には安い制作会社に発注、差額を懐に入れていたという。

又聞きなんでどこまで本当かちょっとわかりかねるけど、まあありそうな話です。こんな輩は野放しにしておいてはならぬ、次回からこのような抜け道ができないよう管理をしっかりね。悪徳業者は業界の敵だ。

まとめ

以上、制作現場の目線からよいとこわるいとこ書きなぐってみました。わるいところと番外編で書いたあたりは次回ちゃんと見直してください。

届け!経済産業省の中の人!

(って読まれないかな、たぶんww)

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