顧問契約を締結した私が個人的に感じたメリットを書いてみようと思います。
顧問契約を締結した前回の記事はこちら→顧問契約結びました。これでパクリ対策無敵です
何と言ってもこれ!直接警告
これまでの最大のメリット。
著作権違反者へ呉弁護士から直接警告!
これです!
イラストを勝手に使っている輩には呉弁護士がSNSや電話で「当該イラストを使うのは著作権侵害となり刑罰の対象です」と直接ぶっこんで警告してくれます。ものの数分後には削除や店対応させています。
そのときの様子を記事に書いています → カープ優勝(涙)・・・さっそくパクらんでくれ!
これすごい助かるんですよ!これまでだったら警告行為を自分たちでやっていたんです。仕事の予定が立て込んでいるときなんか、時間的にもなかなかしんどい。しかもこっちは何の法的な力を持ってないわけだから相手がシカトするかもしれないし。でも弁護士からなら一発!シカトするようならそのまま訴訟にすればいいわけですしね。
この「時間と労力」だけ考えても、顧問料、十分おつりがきます。
弊工房のことをわかってもらえる
いろんな相談したり雑談していると、弊工房のことをよくわかってもらえるようになります。事業内容はもちろん私井元の性格まで。だから、いざトラブルに直面したとき、私がひとつひとつ説明して法的依頼をしなくても、呉さんはすぐに対応準備に入ってくれるから、タイムラグがほぼない。
「私の性格」とも書きましたが、これも大事で、私は「パクリは絶対に許さん!」主義です。ここも把握してもらっているから、呉弁護士も「これくらいならいいんじゃない?」的な気持ちは皆無。徹底的にこちらの主張を代弁してくれます。こういう信頼関係も顧問契約ならではでしょう。
最近だと、著作権侵害のニュースがあると呉さんから「こんな事件あったみたいよ」とURLを送ってきてくれて、それに対して、実際法的にはどうなのか、とか、何で逮捕まで至ったんだろう、とかよくチャットで雑談します。
逆に世間を騒がせた民事事件など「これについて記事書いてよ」と呉さん連載の「ニュースと法律~弁護士解説~」のネタ提供をして書いてもらったりしています。(読んだらめちゃくちゃ勉強になりますゾ!)
こんな付き合い方だとうまくいかないかも
「顧問弁護士の先生がいるからもうすべておまかせオールOKだぜ」と思われる人もいるかもしれないけど、私はそういう考え方だとせっかくの顧問契約もうまくいかないかも、と思っています。
一般的な弁護士のイメージって、おまかせしておけば法のチカラをもって「勝手に」事件を解決してくれるかのように思われがちですけど(私はそうでした 笑)、違います。立ち位置は依頼人の代弁者です。だから、依頼人が「どうしたいか」がまず一番大事。それには少なくとも、依頼人もその分野に素人ながらでも勉強していく必要がある、と私は思うんです。
このたびのイラストパクリ裁判を例に挙げると、被告がいいかげんな主張ばかりして平行線が続き、一時、どこかで妥協しようか、みたいな雰囲気になった時期がありました。現に呉弁護士からも「こういう手段もあるよ」と選択肢のひとつとして教えてもらっていました。
しかし、私はどうしても許せない点がありました。争点がだんだんとパクったかどうかに絞られつつありましたが、被告の主張からは反省が見られません。つまり「なぜパクったらだめなのか」を理解しているとは思えなかった。
そこで私はその旨を呉弁護士に話したところ、アドバイスをくれました。それを基に自分で勉強して、何度も呉さんに見てもらいながら、イラストの著作権侵害による具体的損害だけでなく、金額に算定しがたい損害など、被告の無断使用という行為によっていかに損害を被ったことについての「主張立証」をまとめました。
このように、主張する人は依頼人です。だから自分の主張をしっかりと顧問弁護士に伝える必要があります。それには無知じゃだめ。多少理論がおかしくても大丈夫、弁護士がちゃんと法的主張に変換してくれますよ。
だから「顧問弁護士の先生がいるからもうすべておまかせだぜ」という考え方だとせっかくの顧問契約もうまくいかないかも、と思うんですよね。
弁護士の選び方
ここで井元が思う弁護士の選び方。ずばり
「依頼する分野をさらに勉強してくれる人」
です。
弁護士なら法律全部完璧でしょ?と思う人もいるかもしれないけど、そんなことはないです。得意分野もあれば反対にこれまで扱ってこなかった未経験分野もあります。今回のようなネット上の著作権侵害において言えば一般的な認知はまだこれからの分野だしね。
だから依頼者の業界に関する法的分野を一緒に勉強してくれる人がいいと思います。製造業なら特許関係、接客業ならクレーム対応とか、その業界特有のトラブルがあるよね。
ということで、顧問契約を締結した私が個人的に感じたメリットでした。顧問契約やろうかなと考えている人の参考になればうれしいっす。
こんな話を顧客先でしゃべっていたらE社のO社長が「そんなにメリットあるんか!なら一度相談したいな」と今度法律事務所に私もついていくことになりましたとさ(^^)