みなさん、飲食店を探すときってどうしていますか?
私はもっぱら今はSNSかなぁ。(お!なんかここおしゃれだなぁ)(良さげだぞ)と街で見かけたお店を検索してフォローしています。定期的にチェックしていると、どんなお店なのかよくわかります。料理がおいしそう!、に始まり、メニュー構成はこんな感じね、価格帯はこれくらいか、とか。
特に写真が中心であるInstagramと料理の相性は抜群にいいです。
出先でお店を探すときは、食べログやぐるなび、ホットペッパー、Rettyかなぁ。自分がいるエリアから探すときには向いています。カレー、居酒屋、イタリアン、とかそのときの食べたい気分でも検索ができるから超便利。
飲食店にWEBサイトは必要か?
さて、そこで出てくるのが、
飲食店にWEBサイトは必要か?
問題。
Instagramとグルメ情報サイトで事足りるし、はて、WEBサイトは要るのか……?
時々ですが、飲食店のWEBサイトのご相談をいただくことがあります。サイトを持っていないから、とか、このたび新規オープンするから、とか相談のきっかけはさまざま。総じて、いろんなお客さんに知ってもらって食べに来てほしい、というお店への想いが熱いです。主に集客目的の相談ですね。
でもなぁ……。WEBサイトって要るのかなぁ。
いつも悩みます。数十万円をかけて制作して、はたして費用対効果はどれくらいなんだろう。集客に一役買えるのか。自分でさえWEBサイトで探していないから、まったくイメージが見えない。そして結局受注せずじまいです。
そりゃまあ、請ければお仕事になるわけだからさ、要望のままに制作すればいいんでしょうけど、制作費用もかかるでしょ?費用対効果がなさそうなサイトに投資するよりは、SNS運用やグルメ情報サイトに投資したほうがいいと思うんですよね。集客もできて、飲食店オーナーさんにとってはそっちのほうがメリットがあると思いますのよ。
だから代わりにと言ってはなんですが、Instagramの運用やグルメ情報サイトの活用などをアドバイスしていました。
取材で見えてきた!WEBサイトは必要だぞ
ところがここ1~2年、考え方が変わってきました。
いやいや、飲食店もWEBサイトは必要だぞ
と。
実はここ数年仕事で、中小企業を取材することが増えておりまして。幅広い業種の社長からお話を聞いています(もはや、ウェブDAKE JA NAIテイジン)。飲食店の社長やオーナーのみなさんとお話をする機会もけっこうあったんです。
そうするとですね、けっこうおもしろいお話がたくさん聞けるんですよ。取材がひととおり終わるとだいたい雑談になるんですけど、ここからがおもしろい!開業したきっかけや看板メニューの誕生秘話、なんのために飲食店を経営しているか、をはじめ、今だから大笑いできるけどヤバかった失敗談などなど。
飲食店の常連さんって、味はもちろんだけども、店主の人柄や接客を身近に感じてファンになる人が多いと思うんだけども、このおもしろい話ってのが惹きつけるにはうってつけのネタばかり。
ちょっといくつかご紹介しますね。
居酒屋
安く楽しんでもらえるように、という先代の想いを引き継いで、いつもボリューム満点なこちらのお店。二代目大将は、この地域を明るく照らしたい、という想いをずっと胸に、わざと店舗を明るく温かくしているとのことでした。
地元への想いが言葉の端々から感じることができて、なんか、泣ける……。
余談ですが、千円でべろべろに酔える「せんべろ」店です。取材にかこつけて、筆者ももれなくべろべろになりました。
焼肉店
こちらのオーナーは山口県出身で実家は精肉店。お店も実家の近くで営業してみえたのに、突如広島で開店。
よくよくお聞きすると、10~20代のころは夢に向かって広島の地でひたすらがんばっていたとのこと。はからずもその夢はかなえられなかったけど、青春時代にとてもよくしてもらった広島でいつかお店をやってみたい、という想いを持っていました。そしてついにいい立地を見つけてオープン。
「広島の地域に根ざした店づくりをしていきたい」
いや、その気持ち、胸にグッとくる……。
ラーメン店
こちらのお店は姉妹店。既存店はすでに大人気で、広島の人なら「あ~あそこね!」とわかる名店。
ひそかにまったく別業態に挑戦したいと思っていたオーナーは、自分の思うすべてを注ぎ込んだラーメン店をどうしても開業したかったのだそう。出汁、店舗空間、機械の導入など、こだわり過ぎて資金が足りなくなり、補助金を猛勉強。めでたく事業再構築補助金に採択され、このたび実現。その執念やいかに。
「これがオレのやりたかった店だー!」ともうアツいアツい!
飲食店ひとつひとつにバックボーンあり
というように、飲食店ひとつひとつにめちゃくちゃストーリーがあるということがわかりました!その店のバックボーンって必ずあるんですよ。グルメ情報サイトや口コミサイトからは決してわかりません。
体感だけど、一般企業に比べて飲食店は紆余曲折なネタが多い気がします。食べに来たお客さんからの「おいしかった!また来るよ」、そして味への追求。入れ込んでいる想いが強いからかなぁ、熱量と振れ幅が異次元。
あと、取材のときは緊張からか固~い表情なんだけど、こういう話をしているときだけオーナーの表情がいいんですよ!全然違う。これはどのオーナーも共通してそうでした。
WEBサイトのブランディング
口コミもいい。
星5つもいい。
SNSのいいね!も、もちろんいい。
でも、そこからは「ストーリー」はなかなか見えない。
これを表現するのはWEBサイトしかないのかもしれない……!
おいしいというシェアや立地が来店のきっかけかもしれませんが、バックボーンでもさらにブランディングできるのでは、と思っています。
なぜなら、あとでお聞きすると、こちらの思う以上に取材記事がオーナーに喜ばれるのです。「うまくまとめてくれてありがとう!」って。
自分のバックボーンをこれまでどこの媒体にも話したことがなく、機会さえなかったようです。井元が取材して書いた原稿を読んで、客観的に自分を振り返り言語化ができたから、ではないかなと思います。
きちんとまとめてみたら、その飲食店の魅力はさらに爆上がりするかも!
飲食店のWEBサイト。バックボーンブランディングでいかがでしょう??
補助金で思い出した。
クライアントが補助金案件で電子契約書を持っていったら「補助金の書類は印鑑が必要です!電子はダメ」とはじかれたそうです……。
あれ?脱ハンコはどうなった??
河野デジタル大臣~