子どもたちの音楽教育をもっと楽しく!鍵盤ハーモニカの疑問

鍵盤ハーモニカを演奏する小学生 子ども

小学生の娘が、その年に購入する学習教材のリストを学校から持って帰ってきました。眺めていると、お!そこには懐かしのアレが。

鍵盤ハーモニカ

うわ~懐かしいなぁ。まだあったのか。40年前の音楽の授業となんら変わらないことに驚いた私。自分の小学生のときと同じだわぁ。

ふと思いました。

これって絶対購入せんといけんのかなぁ……

娘の学習のためだからそりゃ購入はするのだけれど、鍵盤ハーモニカかぁ……。う~ん乗り気がせん。

私思いますに、

音楽の授業に、鍵盤ハーモニカって必要ですか??
鍵盤ハーモニカで音楽を好きになったり、楽しい!って思えるようになりますかね?

実は自分が小学生のときから疑問に思っていまして、いい機会なのであらためて掘り下げて書いてみたいと思います!

実は最初「鍵盤ハーモニカ」がわからなかった私。あ~『ピアニカ』ね。お父ちゃんのころと呼び名が違うわ、と娘に言いましたが、そのあとピアニカとは商品名だったことを知りました。(→ヤマハ)そんなレベルで鍵盤ハーモニカについてえらそうに語っています。大変申し訳ございません。

演奏はけっこうムズイ!

鍵盤ハーモニカを演奏する小学生

ごぞんじのように、鍵盤ハーモニカはチューブをくわえて息を吹きながら、さらに鍵盤を指で押す、という楽器です。

ちゃんと鍵盤を押していても、息の調節がうまくできなかったら音が出ないし、慣れるまでは指使いもややこしい。5本の指の範囲よりさらに外の鍵盤を弾くときなどは、指くぐり・指またぎっていうんだけども、あれを最初からうまくできる子どもは少ないでしょ?そこからさらに、リズムに乗ってみんなで合奏までいくと難易度マーックス……!

みなさん、鍵盤ハーモニカって、

なかなか演奏の難しい楽器だと思いません?

なにせ同時にやることが多いんですよ!

うまく弾けない同級生

私の小学生のときは、うまく弾けない同級生がけっこういました。そりゃそうです。同時タスクが多すぎる。音を出すだけならまだしも、曲を弾くには操作が多い。しかも事前に音符も覚えねばならないし、さらにリズムもとらねばならない。

私はといえば、幼少期からヤマハ音楽教室でエレクトーンを習っていたので、指で弾くことやリズム感はお手のもの。息の調節だけに集中すればいいから楽勝でした。

でも一般的な小学生には難易度が高い。同級生は四苦八苦!

このとき子ども心に初めて疑問に思いました。

(ピアノのように弾くだけの楽器から習ったほうがいいと思うけどなぁ。なんで人生初めての楽器が鍵盤ハーモニカなんだろう……?)

ここで音楽から脱落

初めて触れる楽器がこの難易度!なかには楽器に対して苦手意識を持ってしまったり、「ムズ……」と興味をなくしてしまう子どもが続出するのでは、と思うのですよ。本来「音を楽しむ」はずの音楽から、この時点でだいぶ脱落するような気がする。

鍵盤ハーモニカは音楽教育に適しているのか?

そこで考えてみました。鍵盤ハーモニカはなんのために音楽の授業でやるのか?

1,音楽の楽しさを知ってもらう

ミュージシャン
ミュージシャン

音楽を始めたきっかけっスか?そうっスね。やっぱ鍵盤ハーモニカっスね。あれで音楽の楽しさに目覚めたっつーか、オレにはこれだ!と思いましたね。小学生2年生のときっス

そうインタビュー雑誌に答えているミュージシャンは聞いたことがありません。正直鍵盤ハーモニカに音楽の楽しさに目覚める役割は荷が重すぎるように思います。あんなタスクを必死にこなす楽器は(音楽って大変だ……うまく弾けないしつまんねー)とむしろ逆効果となりそうです。

余談ですが、小学生のときの私、はやくなにか曲を弾きたくてワクワクしていたのに、まずはシールをはってドレミファソラシドを覚えましょう、って(いったいなにが楽しいんだ?)と思っていました。

2,鍵盤楽器に興味をもってもらう

ピアニスト
ピアニスト

ピアノを始めたきっかけですか?そうですね。やっぱり鍵盤ハーモニカですね。それがきっかけで父と母にお願いしてピアノを買ってもらったんです。私にはこれだー!と思いました。小学生2年生のときですね

そうインタビュー雑誌に答えているピアニストは聞いたことがありません。前述したように、鍵盤ハーモニカはムズイ!息の調整がある分、ピアノの片手弾きより確実にムズイ。鍵盤ハーモニカでピアノやエレクトーンに興味をもってもらうのは正直キツイと思います。どちらかというとアコーディオンのほうに興味を持つかもしれない。いや全然違うかw

つまり、鍵盤ハーモニカは音楽教育に適しているのか、よくわからないのです。

ヤマハ音楽教室登場!

ここで突然ですが、ヤマハ音楽教室を見てみましょう。

音楽教室といえばヤマハ♪、ヤマハといえばエレクトーン♪、エレクトーンといえば鍵盤♪、鍵盤といえばピアノ♪、ピアノといえばヤマハ♪、とマジカルバナナがヤマハを中心にループしてしまうほどの、老舗教室です。

なにを隠そう娘も幼少期から通っていますし、前述しましたように、私井元もこちら出身です。娘との連弾を夢見て大人の音楽教室に40年ぶりに入り直して現在クラシックをガシガシ習っております。

ちなみに先日「父ちゃんとれんだん!?えーやだ」と娘に言われ、夢はるか……。

そんな井元家とずぶずぶの関係であるヤマハ音楽教室さんは、60年以上の歴史を持ち500万人以上の卒業生を送り出してきています。その理念がすごいのです。

ヤマハの総合音楽教育で目指すもの。
それは・・・子どもたちが自ら音楽を楽しめるようになること。

お子さまに音楽を習わせることの意味ってなんでしょう?
「楽器をじょうずに弾けるようになってほしいから」「将来、音楽の道に進んでほしいから」たしかにそれも大切な理由です。
けれどヤマハが目指しているのは、もっと大きなこと。それは「子どもたちが自ら音楽を楽しめるようになること」です。
きく、うたう、ひく… 音楽への接し方はさまざまですが、ヤマハで学ぶ子どもたちは、どんなかたちででも、心から音楽を楽しめるようになります。生活のなかに音楽があふれる現代だからこそ、音楽を楽しみ、音楽で表現し、音楽でつながる力は、大きな財産となるはず。
そんな力を子どもたちに与えたい・・・それが、ヤマハの願いです。

ヤマハの総合音楽教育で目指すもの(ヤマハ音楽教室公式サイト)

特にココ!「子どもたちが自ら音楽を楽しめるようになること

ヤマハ音楽教室ではまずは文字どおり「音楽」を楽しめるようになること、ここから始まるのです!

娘は3歳から入会したのですが、いきなりエレクトーンを弾くとかはしません。クラスのみんなや保護者と一緒に歌やリズム遊びをするレッスンからスタート。最初はもじもじしていた娘も、楽しいからだんだんと音楽になじんでいくのが、はためにもよくわかりました。

これですよ!これ。やっぱり「音楽」はこうでなくっちゃ。音を聞いてリズムに乗って、自然と体が動いてしまう。(音楽って楽しい!)と感じるときがサイコーです。

年齢が上がると、ある生徒はピアノへ、またある生徒はドラムレッスンへ、とそれぞれの希望の楽器クラスへ繰り上がっていきます。

なかには、途中で教室をやめてしまう子どももいるでしょう。部活が忙しくなったとかやる気がなくなったとかいろいろあるだろうけど、けっして

「どれだけ練習しても全然弾けないから……もうやめる」

という子はいないのです。どの子でも演奏することはできるようになります。つまりヤマハは音楽そのものの教え方が上手なのです。

鍵盤ハーモニカから始める音楽教育

学校の鍵盤ハーモニカで上手く弾けなかったら……

その時点で鍵盤楽器をやりたいな、と思う子どもはゼロじゃないでしょうか。さらに、鍵盤ハーモニカができたからといってピアノに移行する子どももいない。

毎年たくさんの鍵盤ハーモニカが量産されて保護者が購入していますが、これはほぼ音楽を好きになる効果はないのでは……。

音楽の授業に鍵盤ハーモニカって必要なのかなぁ?

と話は元に戻るのです。

地元ミュージシャンでアゲアゲ

鍵盤ハーモニカから始める音楽教育をディスリまくってしまいましたが、対案なくしてディスらない、が私のポリシーです。
ということで、改善策を考えてみましたよぉ。

題して「音楽って楽しい!音楽で幸せになろう

音楽に触れるとき、まずは大事なことがあります。それは、音楽の楽しさに触れること。鍵盤ハーモニカで四苦八苦する前に、楽器の楽しさ、音楽の楽しさを教えてもらう時間があったらいい!

ということで、ここは地元在住のミュージシャンにひと肌脱いでもらいましょう。

音楽をやっている人って、みなさんびっくりするくらい純粋でピュアな人が多いです。
「音楽でみんなを幸せにしたい」
「楽しい音を届けてみんなを元気にしたい」
本当に心がきれいというか、透き通っています。お金とかそんな下世話なことじゃないんです。

学校が子どもたちのためにと有償依頼すれば、おそらく喜んでやってくれると思います。彼らは純粋に子どもたちに楽器の楽しさ、音楽の楽しさを伝えてくれるでしょう。

さらに、昨今ではプログラミング音楽や新世代楽器KAGURAもあります。鍵盤ハーモニカが弾けなくて(楽器ってムズ……)と苦手意識を持つことなんてありません。今や音楽の可能性は無限大なのです!

そして、子どもたちに選択肢を。ギターを選択してみたけど、ちょっと難しそうだった。じゃあドラムをやってみるか、と。音楽ってこれでいい。自分が楽しい!と思うのが一番なのです。

音楽の授業でつまずかないで

鍵盤ハーモニカが弾けないがために(音楽って大変だ……うまく弾けないしつまんないな)と音楽を苦手と子どもたちには思わないでほしい。

音楽ってもっと自由で楽しいものだよ!

ということで文部科学省におかれましては、音楽の授業をそろそろ見直されてはいかがでしょうか。

えっと今は誰かな?

盛山大臣、よろしくお願いします。

おまけ

娘が習い始めた当時、鍵盤ハーモニカを見るとほとんど使った形跡がなかったので、たずねてみたところ、

娘「コロナじゃけえ、口をつけたらいけんのんて。ツバから感染するって……」

無言で指を動かすだけだったそうです……。

音楽なのに音を出さないって……
無音でなにが楽しいんだよぉ……

聞いていたら泣けてきました。音楽とはいったい。

ちなみにリコーダーのときも吹くふりだったそうです。う~んツバ楽器が多いなw

おまけ2

最後に、AIに「鍵盤ハーモニカを演奏している小学生を描いて」とリクエストをしたら描いてくれたので載せておきますね。

AIが描いたイラスト

鍵盤と、口にくわえているのは……ん?それ、リコーダーですか?w

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