GoToをなぜ今やらないといけないか。観光地から旅館がなくなる前に

GoToトラベル事業 経済・事業

「#GoToキャンペーンを中止してください」

先日こんなハッシュタグでTwitterにトレンド入りしていました。
ざっと見たところ、だいたいの理由はコロナが拡大するから、というのが多かったよう。

私は経済視点から、キャンペーンはやったほうがいい派、ですが、コロナこわいなぁ、という人もたくさんおってでしょう。

そこで、今日は井元が、なぜ今GoToキャンペーンをやらないといけないか、とコロナこわくないよ、を書いてみたいと思います。

答えは簡単、特に地方は崖っぷち

的確に答えをツイートしていらっしゃるのを見つけました。

そうなの、もう地方は崖っぷちなのよ。

立場に立ってみよう

観光とひとくちに言っても、打撃を受けているのは旅館・ホテルだけではありません。
鉄道・バス・タクシーの交通はもちろん、観光地の飲食店や土産店。そして、そこへ物品を卸している業者すべてです。今回はだんだんと景気が悪くなったのではなくジェットコースターのように急降下。

立場になって想像してみるとわかります。
3月から売上「0」ですよ。今ももちろん持ち直していない。ずっとほぼ「0」が続いているの。なのに家賃、設備費などの経費、従業員の給料は変わらず出ていきます。つまりここ数か月ずっとマイナス。

考えただけでこわいわ!

事業者はもちろんそこで働く人たち、関連している会社で働く人たち、みながみなどうしていいかわからない。だって国民がみんなコロナこわいこわいと言って当分旅行なんてしてくれそうにないんだもの。どんなに財務基盤がある 中小零細企業でもこのままだと1~2か月もたない、倒産続出だよ。つまり、いい?

日本の観光地から旅館なくなるよ

でもコロナがこわい・・・

「旅行には行きたいんだけど、ほらコロナの感染者増えているじゃない・・・」という人もおってでしょう。連日感染者数の報道。気になる人はなりますよね。

東京新たに165人感染 7日連続3桁、大阪は61人―新型コロナ(時事ドットコムニュース)

これだけ感染者がいるとどれだけの人が重症化して亡くなっているんだろう・・・。連日報道される東京を見てみましょう。まずは重症患者数。

東京都新型コロナ重症患者数
2020年7月15日の数値 引用:東京都新型コロナウイルス感染症対策サイト

あれ?見間違いかな?たった8人!?

全然重症化していない・・・。

死亡者数は?

新型コロナウイルス東京都の死亡者数
2020年7月14日時点 引用:新型コロナウイルス国内感染の状況(東洋経済オンライン)

6月末からずっと「0」・・・。

ここでわかる人はピンときましたね。緊急事態宣言のときと比べて全然いないんです。

ちなみに、知られていないけど、日本人の死因第3位の肺炎の原因、肺炎球菌は死亡率19%。乳幼児の鼻や喉にいて、成人でも一定程度の保菌者がいます。そしてコロナと同じように無症状のことも多い。なのに旅行行かない、外出しない、とはならないですよね。

つまり、死亡率のさらに低いコロナだけがこわい、ってのはちょっと心配しすぎなわけ。

報道のしかたが問題

でもみなさんが不安になるのも無理ないと思います。毎日の報道のしかたがよくない。一日の感染者数ばっかりニュースに流れますが、なんの意味もない。だって裏では続々と退院して今病室はガラガラなんですから。報道するなら、退院者数、無症状者数も同時に並べないと。さらに感染者の累計って。そりゃ感染者数2万名超なんて数字だけ見たら、おぉ、となるわ(今回のコロナに関しては、不安ばかりあおってほんとに報道機関は役に立ちません)

コロナのためにみんな経済死

機会があったら地元の観光関連の人に「大変ですね・・・」と話しかけてみるといいです。

先日宮島の旅館に宿泊したとき中の人と話したら「ほんとにこのままだとどうなることか。予約してくださってありがとうございます・・・」と泣きそうな声で言ってみえました。

だから今GoToキャンペーン

「#GoToキャンペーンを中止してください」ハッシュタグの抗議を含めて、いろんな人が反対するなか、なぜ政府が前倒しにしてまで開始しようとしているのか。そういうことです。今や重症者も死者もいないコロナのために経済死を出すわけにはいかないから。

時間があるかた読んでみられるといいです。こちらの記事に的確に書いてあります。

人びとの不安解消のために必要なのは「知識のアップデート」|三浦瑠麗(文藝春秋)

みんなで日本の経済を支えよう

コロナ落ち着いてからでいいじゃない、という人がいますが、落ち着きません。だってウイルスだもん。この世からなくなることはありません。

私ずっと書いていますけど、私たちは感染対策をしっかりとした上で、これからは”コロナと付き合いながら”社会活動をしていく時代になります。

みんな大丈夫だから、そんなにおそれる必要ないから。遠くに行くのがこわいなぁ(人の目も含めて)と思ったら、近場でもいいじゃない。GoToキャンペーンを使っても使わなくてもいいから行こうよ。観光地を助けるのと同時に自粛疲れの自分や家族を旅で癒そうよ。

あなたがお金を使えばね、

日本の経済を支えたことになるんだ

おまけ

GoToキャンペーンではないんだけど。広島県観光誘客促進事業の割引と私の住む廿日市市の今こそ廿日市の割引を組み合わせたら、2万円の宿泊費がなんと5千円になっちゃった・・・。早速予約したので来月行ってくる!

コメント

  1. 小林 より:

    私が以前勤めていた大手旅行会社も4月の売上は95%減という悲惨な数字を出しています。
    東日本大震災の時も同じように旅行が凍てついて赤字を出しました。
    この夏のボーナスは無いそうです。
    それでも、まだうちの会社は持ちこたえて社員は6月までほとんどお休み(「有給なんか取るの? 誰も取ってないよ」と嫌味を言われていたうちの会社で「みんな有給を今使え」指令が出たらしい)で過ごしていたらしいです。
    東日本大震災の時もそうでした。
    「体力のないところから(会社が)死んでいく」のを目の当たりにしていました。
    コロナじゃない人のほうが多いじゃん!
    旅行に行こうよ、旅行に来てよ!
    このままじゃコロナ以外で死ぬ。
    私もそう思います。

    • 井元工房 より:

      はじめまして小林さん、コメントありがとうございます!

      95%減・・・お察しします。東日本大震災のときも大変だったでしょうけど、今回のコロナは全国レベル、世界レベルだから、比にならないくらいの大打撃でしょう。
      おっしゃるとおり、コロナで死ぬより経済死のほうが断然多い。キャンペーンでもないと観光地も旅行会社も戻れない・・・だからぜひみんなここで旅行に行ってほしい、そう思います!

      お知り合いの旅行会社社員さんにも、それまでがんばって、とお伝えください!

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