今、広島県では支援事業として「ひろしま好きじゃ券」をやっています。
新型コロナウイルスの影響を受け、苦境に立たされている飲食店を、「好きじゃ券」を購入して応援しましょう!という主旨です。
仕組みはこうみたい。
- 【支援者】クラウドファンディングで行きたいお店の「好きじゃ券」を一口5,000円で購入
- 【事務局】9月上旬から集まったお金を各飲食店へ入金
- 【事務局】9月下旬10月上旬くらいに支援者へ6,250円分の「好きじゃ券」を送付。1,250円分お得!
- 【支援者】10月1日~利用スタート!「好きじゃ券」を持って支援した飲食店に食べに行く
支援者は一口5,000円で買って1,250円分上乗せされるのでお得になります。 その1,250円分は県の補助金が加算されます。
ほ~う、飲食店の支援になるなら私も参加しようかな、とクラウドファンディングを閲覧していましたが、ふと思いました。これってさぁ、
飲食店のキャッシュフロー、悪化せんか??
井元の思う問題点
飲食店側の立場になってみると、ながれはこんな感じ。
- 9月上旬に店に入金
- そのお金を家賃やら従業員の給与などの足しにして当面しのぐ
- 10月1日~支援者たちが来店。「好きじゃ券」で飲食する
ん?どこが問題なのよ、と思われるかもしれませんが、おそらく3のとき、飲食店めちゃくちゃキツイと思います。
なぜかというと1で入金されたお金は、3のときにはもうすでに使い果たしているから!
そこへ「好きじゃ券」のお客が来店、食材を何とか仕入れて料理の提供はすれど、現金のお支払いは「ない」のですよ。つまりまた当面収入が見込めないわけ。
1の入金はいったいいくらくらいか
じゃあ、実際1店舗あたりいったいいくらくらい入金があるんだろう、と支援金額と参加店舗から計算してみました。
8月28日現在の支援額は「113,867,805円」(約1億1千3百万円)。券が1枚5,000円だから、
113,867,805円÷5,000円=22,774枚
誤差はあるでしょうけど、約2万3千枚発行されます。これに県の補助金「1,250円」を掛けると「28,467,500円」(2千8百万円)。支援額と足します。
113,867,805円+28,467,500円=142,335,305円(約1億4千2百万円)
これが総額。
次に参加店舗数。地域ごとの件数を全部足し算しました。超面倒かったww
「1,204店舗」でした。
単純に総額から店舗数を割ると
142,335,305円÷1,204店=118,219円
もし全店舗にまんべんなく支援があったとして、1店舗あたり12万円弱・・・。
す、少な・・・1ヶ月もたんじゃん
実際には支援が1件もない店もあるだろうし、複数支援がある人気店もあるでしょう。でも平均値とってもこんなもん。
これだと1ヶ月ですぐ消えます。そして10月になったら12万円分の「好きじゃ券」を持ってくるお客に料理を提供、でも支払いは「なし」。
これはキツイ・・・。
それに十数万円くらいなら借入したほうがいい。今なら3~7年で返済の融資もあるわけだから、そのほうがよっぽど楽。
お店はどうなったらうれしいか
飲食店のオーナーたちはどういうふうになったらうれしいか、考えてみました。やっぱり「今」お客さんに食べに来てほしいのよ。10月じゃなくて今。そして「おいしい!」って言ってもらいたいと思います。
でもお店側から「食べに来てーー」と言いにくい世の中になっているから、みなさん困っている。
じゃあ、そこを県の補助金で後押ししてあげたらいいです。
来月こんなキャンペーンはどう?井元案
9/30までに食べに行こう!PayPayキャッシュバックキャンペーン
最近では地方自治体窓口の支払いもようやくキャッシュレスがすすんできました。ここでPayPayにひと肌脱いでもらいます。
井元案のながれはこうです。
- 【参加店舗】PayPayの加盟店になる
- 【お客さん】期間中(~9/30まで)PayPayで支払いをしたら25%キャッシュバック
- 【広島県】 25%キャッシュバックを補助金で
あと広島県はPR活動も必要だね。広報の上手いPayPayにもやってもらったほうがいいかもね。
そしてキャンペーン期間が終わったら、PayPayに集計してもらい、広島県として事業結果の公表。
メリット
参加店舗のPayPay加盟なんてすぐだし、お客もPayPayインストールなんてすぐできる。この事業はすぐ始められる。
PayPayは加盟店が増えるからウハウハでしょう。その見返りといってはなんですが、期間中は店舗の決済手数料を免除してもらう。今、店舗は資金繰りに大変だから手数料負担もなんとかなしにしてあげたい。もし無理なら、ここを県の補助金でカバーしてもいい。
キャッシュバックされた残高には使用期限をつけます。そうすると、いやでもまた買い物をします。電子決済の何がいい、って、ココなんです。キャッシュバックされた残高は現金に換えられないから、またどこかの加盟店で買い物をすることになるので、その分県内に消費が回る。
またPayPayは店舗ごとに金額や時間帯などのデータがとれます。何人で何時に来ていくら使って、とかわかるから、次の事業にも活かせる。次回の事業のターゲットや地域などが絞れるよね。
もちろん何回行っても25%キャッシュバック。3店舗回ったらさらにお得がある、みたいなのもいいですね。PayPayの支払い画面を保存しといて、県に見せたら、さらに食事券!とかどうでしょう。加盟店舗限定で。
感染が気になる・・・という人へ
参加店舗は「新型コロナウィルス感染対策取組宣言店」です。お客さんに食べに来てほしいから一生懸命感染対策はしている。
コロナ落ち着いてからでいいじゃない、という人がいますが、落ち着きません。だってウイルスだもん。この世からなくなることはありません。
私ずっと書いていますけど、私たちは感染対策をしっかりとした上で、これからは”コロナと付き合いながら社会活動をしていく”時代になります。
とにかくみんながコロナの正しい情報とこれからを考えてマインドの切り替えをしないと経済は上向かない。
この井元案どうでしょう?採用されるならアドバイザーくらいはやりますよww
届け!広島県の中の人!
ひろしま好きじゃ券サイトを見ていたら、以前よく行っていた居酒屋の名前がありました。そういえば当分行っていなかったな。来月にでもお邪魔しようと思います。あたしゃ券は使わんぞ、現金払いだ(もしくはPayPay ww)
この記事書き上げたあとに知ったんだけど、福山市はPayPay20%還元を9月からやるみたいですね。福山市民のみなさん食べに行こう!